皮膚腫瘍の手術、巻き爪の治療
皮膚腫瘍手術
手術対象の方
診断で明らかな良性腫瘍であれば、当院で手術を行います。
ただし、悪性の腫瘍が疑われる場合や、手術が難しいケースなどでは専門病院をご紹介いたします。
手術までの流れ
まずは、通常診察で受診していただきます。ごく小さな腫瘍であれば、患者様の同意を得た上で、その場ですぐ手術ができる場合があります。
後日の場合は、手術日を設定して手術を行います。所要時間は30分ほどです。当日は激しい運動や入浴を避けていただく必要がありますので、予定にゆとりをもたせてください。
傷痕について
手術は基本的にメスで行うので、傷跡が残ります。ただし身体の中でも、傷跡が瘢痕になりやすい部分と、なりにくい部分があります。
胸正中や肩、関節付近は、ケロイドになりやすい傾向にあります。それに対して、お腹や腕など、平坦な部位は傷跡が残りにくい傾向にあります。
ただし、ケロイド体質の方は場所を問わずケロイドができやすいと言えます。
巻き爪の治療
原因
深爪の人は巻き爪が悪化しやすい傾向があります。外反母趾などで外側重心だったり、高いヒールの靴をよく履いていたりすると、親趾に力がかからず、巻き爪になりやすいです。
その他、爪水虫の方、寝たきりの方も巻き爪になりやすいことがわかっています。
放っておくと?
巻き爪は、痛くならないと気がつかないケースも少なくありません。
放置しておくと巻き爪が進行し、重症化すると肉に爪が食い込んで傷ができ、感染を繰り返します。
治療法
肉に爪が食い込んでいるような重症の巻き爪の場合は、手術を行います。
しかし実際は、そこまでは至らない中程度の巻き爪が多く、腫れを抑えるために抗生剤を服用したり、飛び出した爪の部分を液体窒素で冷凍凝固したりして処置を行います。
深刻なほど重症化してしまった場合は、専門医をご紹介いたします。
漢方治療
漢方治療を行う場合
皮膚の疾患が慢性的で、西洋薬の服用だけではなかなか治らない場合、患者様のご希望をお聞きして導入します。
アトピー性皮膚炎や慢性蕁麻疹、冷え性、のぼせ、漫然と抗生剤を使いたくないニキビ、円形脱毛症などに漢方薬を利用できます。
女性の更年期障害にも漢方薬の効果が期待できます。
免疫を高めるためのお薬は西洋薬にはありません。そのため、ストレスが多い方や、病気が慢性になり心身ともに弱っていて少しでも免疫力を高めたいと考えている患者様に、漢方治療をお勧めしています。
漢方薬は、毎日飲む必要があり、効果を実感するのに時間がかかる場合があります。
白斑エキシマライト(VTRACK)
原因
白斑は、正式には「尋常性白斑」という病名で、皮膚の肌色が抜けてしまう病気です。日本では古来「シロナマズ」と呼ばれています。
若い人でも、小学生くらいから発症する方がいます。原因は解明されていませんが、自分で自分のメラニン色素を攻撃するような状態になっているのではと言われています。
発症してから範囲が拡大することもあります。高齢者でも免疫力が落ちると、発症します。
治療法
白斑の治療には、ステロイド外用薬などの塗り薬、セファランチンなど内服薬を使用します。それで改善されない場合、紫外線治療を行います。この紫外線治療は週に1~2回は必要です。
治療期間
治療で効果が認められるまでには個人差があります。一般的には、治療が有効な場合3カ月ほどで反応が出ることが多いです。紫外線療法を3カ月間行っても、まったく何の反応がない場合は、半年、1年と継続してもあまり効果は期待できません。長期の紫外線治療により、皮膚癌の発生リスクが高まる可能性があるので、効果がない場合は終了いたします。
AGA男性型脱毛症
症状について
男性ホルモンの影響で毛周期が短くなり、主にこめかみや頭頂部が薄くなる症状です。
原因としては隔世遺伝と言われていますが解明はされていません。
早めに内服治療された方が進行を防げるので、薄毛の多い家系の方は20代で症状が出始めた時から治療を始めた方がよいです。
男性であれば比較的どなたでも治療できますので、気になる方はお早めにご相談下さい。
治療法について
基本は内服薬となります。
当院では二種類の内服薬(フィナステリオとザガーロ)をその方の状況に応じて処方しています。最低6ヵ月は内服しないと効果は判定できません。
外用剤も効果があると言われていますが、当院では扱っておりません。
副作用について
肝機能障害・勃起障害・リビドー減少等わずかに見られる方もいますが、ほとんどの方は問題なく内服されています。症状を進行させない為と毛を増やす目的で長期にわたって内服して頂くことになります。